小学校の宿題といえば…
小学校の宿題と言えば、音読、計算、字の書き取り…
読み書き計算が基本なのはわかるのですが、漢字ドリルを見てあげるのがつらい!
その理由!
息子の書いた字が読めるレベルのものであっても、見本のようにきれいな字が書けていないと、先生に赤ペンで修正されてしまいます。
これが結構厳しいっ!
そう感じてらっしゃる方たくさんいると思います。
息子もそれに反応し、きれいに書けないと機嫌が悪くなり、宿題に時間がかかります…。
そして、ついつい私もイライラしてしまい、親子でやる気を失うのです。
反省…。
そこで今回は、書字の宿題を前向きに取り組むために、書字と脳との関係について調べてみました。
音読の記事はこちら☟
賢い子ほど字が汚い?
賢い人ほど字が汚いイメージありませんか?
「今でしょ!」で有名な塾講師の林修先生は、汚い字を「灘文字」と言って、学力がトップクラスの子は汚い字が多かったとおっしゃっています。
東大医学部卒、医学博士の森田敏宏さんは、頭が賢い人の字が汚いのは、天才脳理論と関係があるとおっしゃっています。
頭の回転、思考の速度が速すぎて、文字を書くスピードが追いつかないため、字が崩れてしまうそうです。
これを聞かされると、字なんて汚くてもいいじゃん!と思ってしまい、余計に宿題に身が入らなんですよね…。
書字の脳への影響
東北大学加齢医学研究所所長の川島隆太氏は、自分の手指を使った知的作業、
つまり、
字を書くことは前頭前野を活性化させるとおっしゃっています。PC入力やスマホ入力では得られない効果だそうです。
前頭前野の働き:考える、集中する、応用する、記憶する、感情のコントロールをする、意欲を出す、コミュニケーションをとるなど、人間にとって大切な働きがある。
また興味深いのは、漢字と仮名でその脳活動が異なるようです。
文具メーカーのZEBRAさんのホームページに、そのメカニズムがわかりやすくまとめられています。
漢字を書くときと、仮名を書くときでは、脳の伝達回路が違う!
ちなみに、「書くとき」と「読むとき」の両方で、漢字と仮名は違う脳回路を使うようです。
ひらがなやカタカナはすでに書けるので、わざわざ書かせるという意識はなかったですが、
漢字と仮名で鍛えられる脳の回路が違うということは、両方をバランスよく取り組む必要がありそうですね。
書字は文字を覚えるためにやるのではなく、脳神経を発達させるためにやるという意識改革が必要です!
きれいな字を書くことの育脳効果
字をきれいに書くということは、習字を連想しますよね。
そこで、「習字・脳」と検索。大澤一爽(おおさわ かずあき)氏の『習字の科学』という本を要約しているサイトがでてきました。
「美しい字」を書こうとする指先(筆先)を注視することにより、脳を刺激し、よりいっそう複雑に指先が動くようになる。 人の脳の進化は、指先が循環した歴史をもっている。
引用元:溪春書道教室様 美文字は、脳神経細胞を若返らせる「玉手箱」!!
毛筆で字を書こうとする人々は、人間の進化を高めているのである。ここに筆の尖端を見ることの必要性を再度強調する。
字を書くときは、煩悩を捨てて、ペン先に集中し、脳を刺激。
さらには一心不乱に書くことで、写経のようにリラックス効果を得ることもできるかもしれないですね。
なぜきれい字が書けないのか
横浜国立大学教育人間科学部教授で書家・美文字研究家の青山浩之さんは、
文字が崩れてしまう原因として
- ペンの持ち方が悪い、指の動きがスムーズにいかないため、イメージ通りにペンを動かせない
- 脳内文字が崩れている
を挙げていらっしゃいました。
脳内文字とは、文字を書く前に頭の中でイメージする文字のことだそうです。自分流で字を書くたびに、きれいな字の形を忘れてしまい、上手な字が書けなくなるんだとか…。
なるほど!
まだ多くの漢字を知らない小学1年生の息子の脳内文字は、きれいなお手本そのもの。
脳内文字はきれいなのに、指先を細やかに動かせないために、きれいな字が書けない…。
どおりでうまく書けないとイライラするわけだ!!
私は「読めればいいじゃん!」と崩れた脳内文字の視点で息子の文字をみるため、イライラしながら何度も書き直している息子に対して、
「神経質だな。上手に書けないのは仕方ないんだから、諦めて次のページへ進んでよ」と思ってました…。
反省…。
脳内文字がお手本レベルの息子からしたら、自分の書いた文字はまったく違うものに見えていたのかもしれない…。
そりゃイライラするわけだ。
今後はそんな息子の気持ちに寄り添って、書き取りの宿題に取り組みます!!
美文字先生のワークはこちら☟
脳内文字をきれいにするため、いつでも見えるところに漢字ポスターを貼るのもおすすめ!
鉛筆の持ち方
兄コアラの鉛筆の持ち方を、正しいものに直させるか否かでパパコアラと大喧嘩しました。
私の言い分は、
「せっかく勉強に集中しているのに、鉛筆の持ち方を注意することで勉強をストップさせるのが嫌だ!」
パパコアラの言い分は、
「どうせなら正しい持ち方がいいに決まっている!」
というもの。
ちなみに調べてみると、人間工学的には正しい鉛筆の持ち方は指に負荷がかかるらしいです。
鉛筆の持ち方が崩れるのは至極当然ってことですかね…。
とはいえ、
何がいいのか悪いのか以上に夫婦で統一して子供に接することが大事なので、我が家ではパパコアラの意見を尊重し、鉛筆は正しく持つように指導していくことになりました。
補足
花まる学習会は、「正しく鉛筆を持つこと」を大切にされています。
その理由に
- 良い姿勢できれいな字が書けるようになる
- 手や腕、肩や首、目が疲れにくくなるので、集中力が持続する
- 右利きの子が変な持ち方で書くと、右手が文字を隠してしまい、左目でしか情報を認識できないのでミスが増えるという説
をあげてらっしゃいました。詳しくはこちら
さらに花まる学習会では、綺麗に書くことより、テキパキ書くということを重視しています。字を速く書けないと、将来黒板を書き写すことで精いっぱいになってしまうからだそうです。
低学年におすすめの学習塾、花まる学習会についてはこちら☟
おわりに
きれいな字を習得するためには、お手本となる文字の形を何度も見て頭に叩き込む(脳内文字をきれいにする)、ひたすら書いてその形を体で覚える、といった基本的なことのようです。
私は、息子達を美文字男子にしたいわけではないので、字にきれいさは求めませんが、
きれいな字が書けるということは、脳内文字を自分の記憶からひっぱりだして、脳からの出力として上手に表現できているということなので、脳の発達を知るバロメーターになるかなと思います。
息子達に天才脳をあげるというのを目標に育児をしているので、
字がきれいに書けることより、書字速度を超越する思考の速さの方が魅力的です‼
しかし、字を書く練習も育脳になるということは理解できたし、息子が漢字ドリルでイライラしてしまう理由もわかったので、これからは前向きに宿題に付き合いたいと思います。
みなさんもぜひ!
宿題の音読を前向きにとらえるための記事はこちら☟
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