まえがき
「逆張り投資のメンタルコントロール」でも書きましたが、投資には忍耐がつきものです。
予測できない市場の中で、あふれる情報にさらされながら、自分の感情を制御し、自分で決めたルールに従い投資を行うということは、とても難しいことです。
そこで、人間の脳の癖を知ることで、ルールから逸脱せずに冷静にトレードできるのではないか?と考え、行動科学投資について調べてみました。
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行動科学と投資
行動科学とは
行動科学とは、人間の行動を科学的に研究し、その法則性を解明しようとする学問(Wikipediaより)。
(この記事ではこちら☟の本を参考に書いていきます)
下記の引用は、すべて、パンローリング社「行動科学と投資」ダニエル・クロスビー著のものです。
投資と脳
人間の脳は過去15万年の間ほとんど成長していない。それなのに、脳が処理しなければいけない世界は複雑化しており、人は現在のデータ量をもう処理できないらしいです。

賢者でも庶民でもこの事実は変わらないはず。やはり投資で勝つには情報量じゃないと確信。賢者が勝つとは限らないし、庶民が負けるとも限らない。ここが投資の面白いところだし、私は庶民なのでここに勝機を見出しています!
(人は生き残ることが最優先されるようにプログラムされてるため)損失回避によって先祖たちは生き延びた。しかしこれがあなたの投資の成功を阻んでいる。
株価が急上昇してから、徐々に下落トレンド…。含み益が減っていくのに耐えられず売却。売った後に、株価は青天井みたな経験ありませんか?
あたしはあります‼それも何度も(笑)!
購入時に財務や指標を見て上がると予想し購入したはずなのに、そのことはすっかり忘れ、減っていく含み益のみに注目してしまう…。
私って本当に下手だなと何度反省したことか…。
でもこれって人間が生き延びるためにプログラムされた行動なのです。
なので、人間には(自分には)損失回避行動を重視してしまう性質があると認識することが大切です。
認識することで、いったん立ち止まり、振り返るきっかけが生まれます。
報酬を予感してドーパミンが放出されると、私たちは注意散漫になり、規律を守れなくなる。つまり成功したことが失敗につながるのである。
これもすごく経験あります…。
地合いが良くて、何買っても上がるような時、いつもなら慎重に購入するのに、有名投資家のイナゴ(同じ株を買うこと)をしたり、逆張り派なのに順張りの株を買ったりしてしまいます。
自分の投資ルールに従うということは、唯一自分でコントロールできることなのに、脳の性質がそれを阻んでいるのですね。

自分の敵は自分ですね…。
で、安易に買った株はもちろん含み損の仲間入り♡
そして、損失を抱えると脳の合理性は下がり、動けなくなるのです(塩漬け)。
投資と心理
私たちは確立が高くてもあまり恐ろしくないリスク(例えば交通量の多い通りで自撮りする)よりも、確率は低くてもひどく恐ろしいリスク(例えば、サメに襲われる)のほうに注意を奪われる。(昨年の死者はサメに襲われた人よりも自撮りしていた人のほうがはるかに多かった)
なじみのないものをよりリスクが高いと評価し、ファンダメンタルズ的な質と関係なく、自国の株(ホームバイアス)やなじみのある名前(単純接触効果)を好むことにつながる。
知っているつもりになるほど投資で危険なことはないですよね。
しかし、実際に建築業の方が建築関係の株を買うetcなどよくある光景です。
私は、病院でオプジーボを初めて使ったときに、「もっと適応疾患が広がるぞ!」と期待に胸躍らせて小野製薬工業を購入。そこで薬価改定という流れにぶち当たり、見事に下落トレンド入り。投資あるあるですね…。
幸い、その後の上昇で売り抜けることができましたが、「詳しく知っているつもりになることで、大きく賭けてしまう、安易にインしてしまう」弊害があると体感したので、医療系は基本的に買わないようにしています。
特に製薬系は薬価改定が読めないので私の購入禁止セクターです。

ちなみに今、持ち株の半分近くを一つの銘柄、医療系が占めています。もちろん、ふ♡く♡み♡ぞ♡ん!
本気で反省事項!!
ちなみに、有名個人投資家で医師のインヴェスドクター氏も医療関係の株は避けてらっしゃったように思います。
儲かるかも?と期待することは、感情を過剰に動かし、ルールに従ったトレードの邪魔をします。

もし、製薬系銘柄に乗り遅れても、これは自分の試合じゃなかったと諦めるようにしています。
また、自分が愛用しているものだったり、人から聞いて「流行ってる?」と感じた銘柄に関しても、実際に業績が伸びていることを確認しないと買いません。調べることに時間をかけることで、単純接触効果による過度な期待を避けます。
大事な投資判断を下すときは、時間をかけて最初の選択を再考し、それでもまだ同じ選択をするかどうかの確認をしてほしい。
そして、今悩んでるのが自分の持ち株は100%日本株であるということ(息子達と旦那は米国株)。
生産年齢人口が増えている数少ない先進国で、消費意欲の強い国民性、新しい技術がうまれ、GAFAMを持っていて、世界一のGDP…。

これで米株を買わずに日本株しか買ってないって…確実にホームバイアスかかっていますね…
ただ、これにはホームバイアス以上に英語で決算書読むのが辛い、現地の雰囲気がわからないということもあります。
しかし、アメリカ企業の成長力はすさまじいのもがあります。これから少しずつ勉強していきたいと思っています。

息子達には、英語を苦痛に感じることなく海外ニュースを読み、決算書をみて、米国個別株を買ってほしいです。
投資と感情
パニック売りをしたり、質は低いが魅力的な株を買ったりするのも。知識がないからではなく自制心がないからだ。
ポジティブ感情は良い結果の可能性を過大評価させ、ネガティブ感情は過小評価させる。このような確率の勝手な色付けは、リスクを誤解することにつながる。
感情が高ぶると、自分で作り上げた投資ルールに疑問をもつようになるのではなく、単純にルールを忘れてしまう…。

すごくわかります!逆張りなのに順張りしたり…。デイトレ禁止なのに、デイトレしたり…。
どちらも感情が高ぶっているときにやりがちです。
私はたまの平日休みの時にデイトレしたくなってしまいます。これも「休日がうれしい」という感情に誘発された行動なので、平常心でのトレードが難しくなってしまい、パフォーマンス低下につながるのでは?と思います。
また、何買ってもうまくいかない、何買ってもうまくいくというときも、感情が強く動いているときです。そういう時は、タブレットを置いて出勤し、トレードできない環境をあえて作っています。
買い逃しや売り遅れのリスクは?と思う方もいるでしょう。しかし、人間は行動して失敗すると、行動しないで失敗するより、ネガティブ感情が強く動きます。
そのため、メンタルコントロールのためには、行動しなかったということ(機会損失)は考えなくていいのです(主観)。
賭け金を下げて感情を落ち着かせ、幅広い視野を持つと、生理的な興奮度が下がり判断結果が向上することを発見した(ソコル・へスナーのグループ)
やはりメンタルコントロールのためには分散投資は欠かせない!
リスクヘッジのためではなく、自分をコントロールするために分散投資をするのです!
人間は、自分に都合のいい情報だけをあつめてしまう傾向にあります。そのため集中投資した銘柄の悪いところは見えなくなってしまい、平常時ならすぐ手放してしまうような株を信じて、ホールド継続ということになりかねません。
感情が強く動くとパフォーマンスが下がるというのは、至極当然だと思います。

私もよくツイッターで主力銘柄の検索やっちゃいます。良い情報だけ信じてますよ。人間ですもの♡
(有名投資家の分散具合)
ベンジャミン・グレアム | ジョン・メイナード・ケインズ | ウォーレン・バフェット | セス・クラーマン |
保守的な経営の大手有名企業 | 自分にとってなじみがあり、 経営陣を十分信頼できる会社 | 投資について多少の知識があり、 経営を理解していて、 長期的に重要な競争力があって妥当な価格の会社 | 少数の投資先を詳しく知る方が、 多数の銘柄について少ししか知らないよりも良い |
10~30銘柄 | 12~13銘柄 | 5~10銘柄 | 10~15銘柄 |
私は、1銘柄を総投資額の5%に設定するのがルールなので、20銘柄くらいの分散を理想としています。
あとがき
行動科学的投資家になるということは、これまでの誤った教訓や幻想をすべて捨て去り、行動を減らした方が多くを得られるということに気づくことなのである。
俗に言うガチャトレをするなということですね。亡くなった人のパフォーマンスが一番いいというのも有名な話。

人間の特性を知り、感情が強く動いている時のトレードを避けることでパフォーマンスを上げる!
人間は自分のバイアスに気づけないため、定期的にこの本を読み返し、自分の感情と向き合っていきたいと思います。
この本には、もっと詳しく行動科学投資について記載されています。読み応えしかないっ(笑)
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